今日はミシュラン2つ星レストラン「エスキス(ESqUISSE)」のスイーツが味わえる、銀座のスイーツサロン「エスキス サンク(ESqUISSE CINq)」さんを紹介します!
今日はベトナムから一時帰国している友達と銀座で会食。
久々の日本ということで、ベトナムではなかなか味わえない美味しいスイーツを食べたいというのがご希望です。
銀座駅改札脇のライオンで軽く食事を済ませて、いよいよメインのスイーツへ。
晴海通りを有楽町方面に向かって歩いていくと左手に東急プラザが見えてきます。
その4Fに目的のお店「エスキス サンク(ESqUISSE CINq)」がありました。
「エスキス サンク(ESqUISSE CINq)」について
「エスキス サンク(ESqUISSE CINq)」は、ミシュラン2つ星レストラン「エスキス(ESqUISSE)」のスイーツが味わえるスイーツサロンです。
パティシエの成田一世シェフは、エノテカ・ピンキオーリ、ピエール・エルメ・パリ、ジョエル・ロブションなどで腕を磨いてきたデザート職人です。
店内は天井も壁もコンクリート打ちっぱなし。
それでも、フローリングやテーブルに木材が使われているせいか無機質な感じはしません。
間接照明も効いていて、スタイリッシュで落ち着いた空間となっています。
▲ 店内風景
「エスキス サンク」の売りはアシェットデセール
「エスキスサンク」では、店頭で販売しているケーキを持ち込んで食べることもできます。
が、ここの売りはアシェットデセール。
レストランのデザートで出てくるような皿盛りのデザートです。
このお店のアシェットデセールは、プレデセール(前菜的なデザート)、グランデセール(メインのデザート)、ミニャルディーズ(食後の焼菓子)のコース仕立てになっています。
メニューの3種のグランデセールの中から1つを選ぶことができます。
▲ 3種のグランデセール(左上、右上、左下)の中から1つを選ぶ
プレデセール(前菜的なデザート)
まず運ばれてきたのがプレデセール。
グラスに入ったデザートでした。
▲ プレデセールのグラスデザート
柑橘系(ライム?)のジュレ、バニラクリーム、ココナッツリキュールのエスプーマが重ねられた一品。一番下のジュレを掬って全体を混ぜながら頂きます。
フルーツの程よい酸味と苦味、バニラクリームの甘味がここしかないだろうというバランスで調和しています。
酸味、苦味、甘み。
どの味もまろやかで角が立っていません。
上品な味。
今までにこういうデザートは食べたことがないですね。
一品目からかなりの衝撃!
グランデセール(メインのデザート)
お次はメインのグランデセール。
このお店にはテーブル席とカウンター席がありますが、カウンター席をお勧めします。
目の前で皿盛りのデザートが作られていく過程をじっくり観察することができます。
見ているだけで楽しいですよ。
▲ 2種類のグランデセールが盛り付けられていく
そして、運ばれてきたのがこれ。
メロンがメインのデザートです。
▲ 芸術的な盛り付けのグランデセール
まるで生け花を見ているかのような美しい盛り付けのデザートです。
フレンチなのに和の世界感を感じます。
スープに浸ったメロンの上にはスフレが載っています。
これらに皿の縁を彩っている様々なソースを混ぜながら頂きます。
他にもいちじくのコンポートやアイスクリーム。
アイスクリームの緑色は抹茶ではなくバジルの色です。
使うソースの種類や量、混ぜ方によって味が変化していきます。
食べた後に喉の奥で感じられる豊かな味わいと、鼻の方に抜けていく香り。
複雑で奥深い味です。
一方、友達が選んだグランデセールはこちら。
▲ 金色の球体が印象的なメインデセール
こちらもどこか和テイストを感じさせる盛り付け。
盆栽や石庭をイメージさせます。
金色の球体は飴細工。
スプーンで割って頂きます。
球体の下に添えられているのはなんとトリュフ。
胡椒をスプーンの背に付け、そのスプーンでデザートを掬い、舌の表面で胡椒を感じながら食べるのだそう。
こちらも味わってみたかったですね。
ミニャルディーズ(食後の焼菓子)
最後に出てきたのは焼菓子。
マカロンです。
▲ 2種類のマカロン
マカロンは2種類。
オレンジとフランボアーズ。
実はヤマダはマカロンがあまり得意ではありません。
バサバサして口当たりが悪く、甘みの強すぎるものが多い印象があり、なんとなく苦手…。
ですが、このマカロンは全く別物でした。
表面の一皮分だけがサクっとした食感で、中はしっとりとしたレア感覚。
甘みは控えめでフルーツの味が立っています。
今まで食べてきたマカロンは何だったんだ!と思うくらい、マカロンの印象が180°変わってしまいました。
成田一世シェフのトークショーも楽しい
プレデセールからミニャルディーズまで、おそらく1時間程度。
夕方の18時くらいにお店に入ったので、19時くらいには全てのデザートを食べ終わっていたと思います。
でも、その後、1時間程はお店にいました。
成田一世シェフが「あなた達、色々食べに行ってるみたいだから」と、食やデザートにまつわる話をしてくれていたからです。
成田シェフ、しゃべるしゃべる。
まるでワンマントークショーの様相でした(笑)
印象に残った話をいくつか挙げておきます(ヤマダの記憶の限りで再現しています)。
パンは時間が経つと水分を吸って美味しくなくなる。食べる前にもう一度焼いて水分を飛ばして食べるもの。
火を入れるのが前提だから、火を入れられない甘いクリームを載せたパンはありえない。
一流レストランの舌の肥えた客を相手に試行錯誤しながらデザートを創作することで鍛えられた。
ケーキのお店だけで修行をし、言われたものだけを作っていたらこうはなっていない。
甘みを抑えるということは素材の味がそのまま出るということ。
ごまかしが効かない。
味覚を鍛えるには自分の信じられる人の料理を食べ続けること。
それで味覚の軸ができる。
浮気をしてはいけない。
本当にお話好きな人でした。
いつもこんなにお話をしてくれるのかわかりませんが。
もしお店で見かけたら、ぜひ話を聞いてみてください。
面白い話が聞けると思いますよ。
まとめ
残念ながら、ESqUISSE CINq(エスキス サンク)は閉店してしまいました…。
関連情報
Chef’s tableに、成田シェフのインタビュー記事が掲載されています。
https://hitosara.com/contents/chefstable/archive/narita.html